中選挙区制ノスタルジア

現在、『大政翼賛会に反対した代議士たち』の原稿リライト作業を進めていますが、かつてはずいぶんと味のある代議士たちがいたものだ、とつくづく思います。それは戦時中という時代のせいもあるでしょうが、やはり中選挙区制という個人中心の選挙制度のためもあったでしょう。もっとも、私は小選挙区制論者ですが、小選挙区制を意義あるものにするためには、もっと政党が候補者の人選に責任をもたなければなりません。有為な人材を発掘することはもとより、その選考過程も可能な限りオープンにする必要があります。その意味では、現在行われている千葉の衆院議員補欠選挙には、いささか考えさせられます。一部の週刊誌が報道するように、片方の前副知事(ただし埼玉県)という経歴はよいとしても、公募を建前としながら公認候補者決定の実態は「出来レース」であったとか、もう一方は「26歳の若さ」と「女性」(県議といっても、まだ当選して1年余)という以外にさしたる特徴もない候補者、これでは少し政治に理解と関心のある有権者はしらけてしまうのも無理はないでしょう。

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